レギュF原種ガチグマ考察記事【直近実績】2024/2/10 第47回がにゅーオフ ベスト8

【はじめに】

 この構築記事の文字数は約25,000字です。一般的にはガチクレセと称される原種ガチグマにおける先行研究の記事紹介も絡め、ときどき物凄く難しいことを言っているので、私自身、卒論を書いているような気持になりました。

【自己紹介】

 あきゅう(@hikaribw2)と申します。

 22勝4敗を意識して頑張って構築を組みましたが、PJCS2024予選(2回目)では4勝0敗の状態で咳喘息があまりにも苦しすぎたので体温計を測ったら体温が38℃を超えていました。対戦続行するかかなり悩みましたが、私は対戦狂ではない真人間なので身体を大切にして病院へ直行し大会はドロップしました。

 予選抜けしてリバティノートに載り、自分が愛する原種ガチキリン構築が世間から評価されたかったという無念の気持ちを抑えきれず毎日涙を流し続け精神も崩壊しかけていたため、供養目的で構築を公開することにしました。

 自己紹介終わりです。

・PJCS予選(2回目)供養構築

・性格・努力値配分

ハバタクカミ おくびょう@ブーエナ

157(212)‐54(下降)‐104(228)

‐163(60)‐156(4)-171(4+)

オーガポン(草) いじっぱり@ハチマキ

187(252)‐165(76+)‐120(124)

x(下降)‐123(52)‐131(4)

コータス ひかえめ@メガネ

175(236)‐81(下降)‐160

150(252+)‐93(20)‐26

ドレディア(ヒスイ) ようき@タスキ

146(4)‐157(252)‐95

x(下降)‐95‐172(252+)

ガチグマ ゆうかん@かえんだま

223(140)‐211(252+)‐125

‐x‐100‐115(116)-49(下降)

リキキリン のんき@メンハ

208(100)‐95‐121(156+)

‐131(4)‐121(244)‐58(下降)

 

【基本選出など】

先発:オーガポン+リキキリン

後続:原種ガチグマ+1匹(コータスorハバタクカミ)

 

・まず基本選出を3秒でこの4匹を即決で選びつつ決定ボタンを押さず、残りの時間をフルで使って想定される試合パターンはあらかじめ、できるだけ全部できるのを目指して脳内予測します。試合中は、毎ターン場合分けを減らしていく感じです。

・なんかきついなって第六感が働いたら、その都度ひらめいて選出や行動を変えます。

・とんぼがえり+トリックルームでガチグマ投げ、火傷発動させ、トリルターン中に殴りまくって勝ちます。初手オーガポンのツタこんぼうで殴らせるのも普通にありです。咳喘息が元々つらかったので、短期決戦で26試合くらいでボーダー載せて終わらせるつもりで構築を組みました。

一般的には初手この指トリルはメジャーなので、なんでしないの?って思われがちです。水オーガポンでも初手この指トリルはわざとダメージレースでの不利展開を作る行動ですし、その後の動きが相手にバレバレすぎて、ガチグマ後投げする展開に合わせてガオガエン後投げされて相手にトリルターン潰されたら目も当てられません。短期決戦が既定路線である以上、トリルターンの1ターンをもっと大切にして相手が受けきれない試合運びしないと無理です。正直、初手この指トリルはどこかでヤンキープレイしてダメージレースを逆転させないとなかなか勝てないと思います。ヤンキープレイしなくても勝てる相手にヤンキープレイしないといけない盤面を自ら作るのは、愚の極みです。

以上で基本選出などの解説は終わりです。

 

【構築記事の紹介】

 この記事は原種ガチグマ+がむしゃらリキキリンの構築記事です。これだけでは流石に雑記事過ぎるので、単体考察でちょっと深堀りして詳しく解説していたら、いつの間にか記事の文字数が20,000字を超えていました。

 私はこの構築記事の執筆に2週間を使いました。真人間の社会人ポケモントレーナーなら、次の予選に向けて最初の2週間は200試合くらいまったり予選抜け構築を触るつもりでランクマで呼吸する思考回路に行きつくはずです。

 あきゅうさんは原種ガチグマ大好き人間なので、ランクマ潜りたい気持ちを我慢して体調管理に専念しつつ、思いっきりマジメに構築記事を書くことにしました。この構築記事を最後まで全部読んでくれたらあきゅうさんが思いっきり喜びます///

 目次のつけ方が最後までわからず、目次のつけ方を探すのに時間を使うくらいなら2週間我慢してたランクマに潜りたい気持ちが抑えきれなくなったため、目次はありません。

 この構築記事が好きすぎて後世で評価されたい承認欲求が抑えきれず、私自身の体調も2週間でかなり回復できたこともあり、今から新しい構築を作って3回目予選を突破してこの構築記事に付加価値をつけたいと思いました。3回目予選が終わってスグリくんみたいな顔してるあきゅうさんがいたら優しく接してください()

 

【単体性能の解説】

〇ハバタクカミ

 努力値配分はテラ@terabait123さんの調整と同じですが、テラスタイプは草ではなくフェアリー。技構成も挑発と凍える風ではなく、滅びの歌と電磁波採用です。

 私の構築の並びを見て、ハバタクカミの持ち物をメガネにして晴れブースト狙い、技構成は「ムンフォ、マジシャ、シャドボ、ほろび」構成にしたほうが強いと感じたオプシに触れているダブル勢は多いと思います。実際、私も構築記事を公開したらその型のハバタクカミを使ってランクマでのんびり遊ぶつもりでした。

 ではなぜ今回の予選でこの型に行きついたかというと、PJCS予選は、再戦を含めたBO3が発生しうるダブル対戦オフ会や仲間大会、ランクマではない、クローズドシートBO1一発勝負で連戦連勝をすべき大会だからです。もし私が予選抜けていたら、本戦はハバタクカミの構成も変えていた可能性が高いです。

画面上の見せ合いは、「左上ハバタクカミ、左中央コータス、右中央ヒスイドレディア」。この布陣を見て多くの人はメガネを想定しますし、左上のハバタクカミが電磁波を撒いて味方のポケモンを活躍させるサポート役ということに気づく人は少ないだろうな、と思い至ったからです。

 

・ハバタクカミ(フェアリーテラス)

 テラさんの構築記事で紹介されているガチクレセはサイクル戦を意識した構成ですが、私のガチグマ軸はサイクル戦ではなく短期決戦を前提にしているためです。テラさんの構築記事はこれです。

【第1回PJCS予選突破】イイネイヌガチクレセトリパ[25勝7敗/最終レート1754.221](代筆) - ryouma9901の日記 https://ryouma9901.hatenadiary.jp/entry/2024/02/09/180851

 この構築に限らず、一般的にクローズドBO1における素早さをブーストさせるハバタクカミは、先発で出すより試合終盤の詰め展開で出したほうが相手に安易な情報を与えない意味でも強い展開が多いです。詰め展開でテラスが余っているなら、ムーンフォースの攻撃リーチが伸ばせるフェアリーテラスで拾える勝ち筋を重視すべきです。

 また、モロバレル対策は各オーガポンと原種ガチグマを上手に使えば対応できるはずなので、わざわざハバタクカミで草テラスを切る必要はない、との私の判断です。

 ハバタクカミの耐性テラスは確かに強いですが、私は去年のPJCS2023予選(2回目)でレート1757から勝ち上がれなかった原因はハバタクカミを鋼テラスにしてフェアリーテラスにしなかったことと敗因分析しています。マジカルシャインではなくムーンフォース採用にし、ハバタクカミが持つ火力をもっと信じておけば少なくとも予選全体を通して何試合かは負け試合を勝ち試合にすることができており、自分の準備不足で予選抜けできた可能性を自ら潰してしまいました。それぞれのポケモンが持つ性能を理解し、その良さを最大限に生かすための単体考察をもっと真剣に考えるべきであり、私は1年間悔やみ続けました。

 

 ハバタクカミの持つタイプ性能は火力面だけでなく、ゴーストとフェアリーの複合タイプは耐久面でも非常に優秀です。猫騙しや神速などを無効化できる性能は有名ですが、虫技を1/4できるという耐性面に着目しているプレイヤーは多くないと思います。ガオガエンなどの味方のポケモンが味方方向に使用するとんぼがえりをハバタクカミは1/4で受けきれます。しかし、ハバタクカミで草テラスを切ると抜群になってしまいます。原種ガチグマプレイヤーはガチグマをいかに安全に着地させて火炎玉火傷根性を発動させ相手に圧力をかけられるかを常に考えており、ガオガエンであれば猫騙し読み守るや威嚇サイクルとの相性もよく、攻撃展開を1ターン早めるこの戦術は相手の受けを崩しやすい試合運びができやすくなるため、私はよくとんぼがえりを使います。ガオガエンだと捨て台詞もあり原種ガチグマへの引きが読まれやすいので、最終的に私はオーガポンで敵方向、まれに味方方向にとんぼがえりをすることにしました。

水ウーラ+モロバレルが爆増しアタッカーとして動かすためのエナジーボールを採用する必要性を感じない限り、私はハバタクカミの草テラス採用には消極的な立場です。

 

・ハバタクカミ(電磁波)

 電磁波採用は、シングルバトルを普段されている方であればお馴染みですが、単純に素早さ逆転だけでなく麻痺バグ要素も含めて、少しでも勝ち筋を拾えるから強い、という理由です。この構築を見て出してくる「ウガツホムラ+負けん気ドドゲザン」の遠吠えコンビがいれば地面の一貫性を切るテラス切りが前提です。凍える風だと相手に負けん気発動アドを与えてしまいます。

 同様に、ガオガエン対策で特性負けん気や勝ち気のポケモンが1500帯で一気に現れる環境も予測し、私の構築で凍える風は安易に打てない技と判断しました。さらに、弱点保険カイリューや鋼テラスカイリューなど、本来凍える風が一貫すると思われる相手に対する不意の負け筋を少しでも減らしたいため、電磁波入れたほうが活躍できるでしょう、という判断しました。

 他の相手に対しても、火傷していない原種ガチグマでテラスを切りながら味方のハバタクカミが味方原種ガチグマ方向に電磁波を打つことでノータイム根性発動というよくわからないヤンキープレイも一応できますが、これを使うのは0.04%くらいの盤面でいいです。

 後述で説明する私のコータスはひかえめS実値26なので、電磁波を相手に入れたら地味に最遅ドドゲザン(実値49)、草テラス最遅テツノカイナ(実値49)、無テラス最遅暁ガチグマ(実値51)までは抜けます。コータスはS実値29(S実値30最遅ブリムオンより1遅い)が一番強いという持論ですが、個体を用意するのが面倒くさすぎました。

 トリルが切れた後の味方ハバタクカミ+原種ガチグマで相手にテツノカイナや暁ガチグがいる場合、味方2匹ともにまもるを挟み相手のテラスをしっかり見てから、着実に相手を詰めるハバタクカミによる電磁波が成功すると一気に勝ち展開になります。暁ガチグマに凍える風を入れても最遅原種ガチグマなら素早さで負けるという負け筋がありますが、電磁波が入れば最遅原種ガチグマが暁ガチグマに勝ちやすいのも強みです。

 

・ハバタクカミ(対ドブベトン)

 ドブベトンはハバカミで初手ほろび、オーガポンはドーブル方向にとんぼ→ガチグマ出しで火傷発動。ベトベトンは初手はちいさくなる。1~2回積んだらみがわりを使用する生き物なので、初手でオーガポン方向にはたきなんて打たないため、火炎玉を叩き落とされたら割と事故です。ガチグマを動かしつつハバカミが眠っても眠らなくてもハバカミ引きオーガポンを繰り出し。ヤバソチャのいかりのこなや自己暗示展開を許してはいけないですし、甘えた水テラスベトベトンを許さいないためにもオーガポンで草テラス+つたこん棒、火傷したガチグマはからげんきと合わせベトベトンのみがわりを許さないプレイングです。

 

・ハバタクカミ(滅びの歌)

 私は咳喘息で体調が悪化していたので、省エネ作業ゲーでドブベトンに完封するために滅びの歌を入れました。面倒くさい鉄壁ボディプレスを含め、クローズドなので相手の予期しない残数削りによる早めに降参をもらえやすく省エネ的に爆アドです。

 滅びのカウントは行動順のため鈍足ポケモンと相性がよいですが、トリルターンが切れても倒しきれないだるい相手に詰め展開を決める使用する感じで使うため、使用頻度は低めです。ただ、トリックルーム中は遅いポケモンから先に滅びカウント始まるため、最終ターンにトリックルームで滅びカウント逆転を狙ってくる相手もいます。試合序盤中盤から負け筋を許さない試合運びの意識が必要です。また、不必要な電磁波を相手に打って滅びカウントを逆転させ、勝てる試合を自分で落とすのは絶対ダメです。滅びカウントを逆転させるために味方に電磁波を打つのは強いです。

 

〇オーガポン

 オーガポンは4種類使えますが、ガチグマ軸として使う場合、巻き込み地震でダメージ軽減できない炎ポン、岩ポンは論外。よって水ポンと草ポンに絞り考察します

 

・水オーガポン(2/10 第47回がにゅーオフ ベスト8)

 

 

 オフ会での水ポンを採用理由ですが、「強者にとんぼがえりが読まれないこと」です。

 がにゅーオフは7回くらい参加し知っている人だらけで馴染みのあるオフ会であり、私を成長させてくれたオフ会でもあります。行きたい気持ちが抑えられないほど好きな想い出あるオフ会なので、私はオフ会では明るく振舞っていました。咳喘息の影響で長期戦展開ではスタミナ切れによるプレミを常に懸念し、短期決戦で勝ちに行くのは既定路線。がにゅの本番二次会行きたかったんだけどね。体調管理優先です。

 ガオガエンをなんとなく入れているのでサイクル系に見せた見せ合い画面からの奇襲は見事に成功し、自身3度目のがにゅベスト8ですね。今回こそはがにゅでベスト4行きたかった・・・。

 私は勝てた試合も負けた試合も、帰りの新幹線でひたすら反省しまくる人間なので、今回の構築はまだまだ未完成の構築であり、「このままではいけない」という強い構築改善の意識を持っていました。

 私は翌日、同じ構築でネット大会(てるチャレ)に参加していた気がします。

・草オーガポン転向のきっかけ(2/17 第30回あいオフ 2‐4予選敗退)

 あいオフも4回ほど参加している想い出あるオフ会です。前回参加したあいオフはポケパラの権利がかかった16→8で敗退したため悔しい思い出でした。(その後ちゃんはのチャレンジカップでポケパラ本戦権利を取りました)

 前回は思いっきり張り詰めた気持ちで挑んでたけど、今回はリラックスしてオフ会楽しみたいなーって気持ち。喉弱くてもおしゃべり楽しいししゃべりたい気持ちは抑えられない!予選に向けてオフ会の会場で構築考察してる人です。

 もちろん今回のあいオフも勝ちたかったけどそんなに簡単には勝てず、敗因を帰りの新幹線の中できちんと分析し、構築の改善点がたくさん見つかったので草ポン転向を決めるきっかけとしてよい経験ができました。(体調管理優先のため二次会は不参加)

 今回はガチクレセで既に構築記事を発表しているテラ@terabait123さんなどガチクレセプレイヤーに声をかけてガチグマトークがめっちゃできて楽しかったです。私自身ガチクレセめっちゃ使ってた人なのでガチクレセの構築を見たら自分の構築との試合展開はすぐに脳内再生できるため、「ガチクレセに負ける原種ガチキリンのままではいけないな」って気づき水ポン外しハチマキ草ポンを考えテラさんには話していました。

 私は翌日、草ポンでネット大会(月勝精進オプシBO3)に参加していた気がします。   

 オプシBO3はオンライン・オフライン併せて勝ち越し回数0回というガチで苦手なクローズドBO1専門プレイヤーであるため、私もオプシやBO3のコーチングを受けたいくらいです。

 このときの手応えは負け越しはしたものの、クローズドBO1の予選では使える構築という確かな実感を認識したため、草ポンへの信頼度が一気に上がりました。表面上の実績などではわからない、私自身の原種ガチグマへの信頼度のようなものです。

 構築記事が堅苦しい内容なので、何となくあいオフの飯テロで中和します。

 

・オーガポン(ハチマキ)

 「草ポンに持ち物を持たせるならハチマキしかないよね」という私の中の常識はありました。ただ、キャラランクなど、SNS上において軒並み草ポンの評価は相当ナメられていること、またPJCS予選は普段からダブルをやりこんでる人ばかりではないことを考慮して、総合的な勝率安定のためにハチマキ草オーガポン意外とバレないのでは?と思い切った決断で採用しました。

 がにゅーオフ、あいオフの参加者はみんな強いからハチマキ草ポンは読まれるだろうけど、PJCS予選は行けるという私の第六感が働きました。ハチマキ草ポンは水ポンと比べて持ち物や技構成は相手の読まれやすくなりますが、ガチクレセにはゴリラガエンを並べてゴーストテラス切れば勝てると安直に考えている人たちに、トリル関係なく一方的な火力で攻撃し続ける圧倒した試合運びで降参させる戦い方を見せてやれる可能性を秘めた強いポケモンだと私は評価しています。

 2回目予選では、レギュF環境における格闘技の強さが1回目予選を経てダブル勢に一般的に浸透したと考えています。また、ガチクレセミラー意識やライコの増加、ハバカミのフェアリー技などを意識して、ガチクレセのガチグマもドラゴンテラスからゴーストテラスへの移行も想定される変化でした。事実、私の原種ガチグマもPJCS1回目予選ではドラゴンテラスを使っていましたが、ゴーストテラスに切り替えました。

 サイクル軸原種ガチグマの剣の舞は、ミラー対面では1手遅いと思っています。ただ、「ガチキリンのぶちかまし+リキキリン手助け」採用だけでは、サイドチェンジやスキルスワップなどの負け筋をかわすことはできず、1手ミスるだけで一気に負け展開になるため、ガチクレセに安定して勝つことはできません。レギュFになってから、ポケモンホーム上のスキスワクレセの採用率が1割未満から1割以上に増えている事実にもちゃんと目を通しています。ポケモンホーム上の数字の変化は、実際にはもっと激しい変化が起きています。

 そこで、このハチマキ草オーガポンで圧をかけ、また後で解説する斬新なリキキリンの攻撃技によっても相手のクレセリアに予想外の圧をかけ、相手のガチクレセ両縛り展開をひたすら狙ってガチクレセプレイヤーとしての練度の違いを見せますよ、という私の意地でした。

 私はダブルのオフラインやオンライン対戦大会でガチクレセミラーは相手ガチグマの守る動きを読み切って勝つ試合がほとんどだったため読み合いにも自信がありますが、「読まなくても勝てる試合を増やす努力を怠ると足をすくわれる」という警戒心は常に抱きこの構築を組みました。

 

・オーガポン(ツタこんぼう)

 水ポンだとテラス切る場合、切らない場合にハバカミやガエンに使用するダメージ感覚、返しのD上昇のメリットを考慮が必要でしたが、ハチマキ草ポンだと火力が一気に上がり威嚇で受けきれない強さに気づき、使用感は草ポンのほうが強力でした。

 また、S4振りオーガポンで草テラスを切ってSを上げることにより、トリル阻止でリキキリンを倒しにくるブーストではなくメガネハバカミを上から縛る盤面を作ることもできますが、相手にそれを意識させ、展開を押し付ける強さもあります。またブーストハバカミも挑発持ちが増えたため、リキキリンのメンタルハーブ採用も勝率上げるのに有効と判断しました。オーガポンのSをもっと上げるか悩みましたが、この耐久調整に慣れているため、水ポンで培った自分の練度を信じそのまま使うことにしました。

 草テラス@ハチマキのツタこんぼうは火力おばけですが、急所に入ったらさらにおばけです。晴れ展開で威力半減される水ポンの弱さも克服し、ゴリラガエンの並びに対してグラスフィールド込みの草ツタこんぼうの威力でわからせるのもつよつよポイントです。ゴリラガエンはガチクレセ対策で2月になってからゴーストテラスが急に増えましたからね。ハチマキ草オーガポンでわからせてあげましょう。

 

・オーガポン(このゆびとまれ・とんぼがえり)

 水ポンならまだしも、草ポンでは初手でこのゆびとまれを使うことはできる限り避けたいです。ハチマキだけどこの技を採用することで、相手がこだわり解除してくれるのもオシャレポイントです。

 とんぼがえりという技は、相手に使用することで相手の交代を見て後出しじゃんけんできる強さがあることは周知の事実ですが、とんぼがえりで与えたダメージゲージの減少速度から相手のポケモン耐久数値と火力数値を逆算し、さらにゴツゴツメットの有無の判定までできます。クローズドシートBO1における型読みをするための情報を自分だけ多く獲得できることは爆アドであり、後出しじゃんけんで試合パターンの主導権まで握る可能性も秘めているため非常に強力な技です。

 

・オーガポン(トリルメタへのメタ返しとしての役割)

 最初に説明した通り初手ハチマキとんぼがえりで引きリキキリンがトリル展開。その後トリル下で原種ガチグマやコータスをサポートするためこのゆびとまれを使います。

 イエッサンメスとリキキリンには手助け+とんぼがえりで確実に一体持っていきましょう。甘えたイエッサンメスやリキキリンは「ふういん」でトリパ対策をしてきますが、そんなトリパへの甘い対策は既に対策済みであることをわからせましょう。「ふういん」ハバタクカミもツタこんぼうで倒せばよいという思考です。トリルふういんエルフーンいたら嫌だなーって思ってたら、仲の良いフォロワーさん(paperさん)が使って予選抜けてて参りましたって感想です。

 

・オーガポン(ばかぢから)

 はたきおとす、じだんだ、じゃれつくなど、他にも候補技を考えましたが、最終的に瞬発的な火力面での瞬発的な攻撃性能と命中率などを考えた結果、ばかぢから採用以外あり得ないという結論に至りました。

 ばかぢからは序盤で使っても強い技ですが、テラス読みが必要になるため安易な無駄打ちをすべきでない技です。ガオガエンが来るとわかっていても、ガオガエン方向にばかぢからではなくとんぼがえりで削りに行く我慢のダメージレースを選択することも場合によっては必要です。とんぼがえりで原種ガチグマを無償降臨させ根性火傷発動でトリル展開するほうがはるかに重要です。ばかぢからは、基本最後に相手を詰ませるために使う技です。

 具体的な運用方法は後述の原種ガチグマの単体解説の項目で更に詳しく説明します。

 

コータス

 一般的なガチクレセでもコータスを入れたら強いことは私も当然わかり切っており、私自身オフシーズンでかなりの練度を積んできたため、本番直前に突然起用しても扱える自信は思いっきりありました。

 ただ、私はレギュF環境で激減していたヒードランがレギュE以前の数まで戻ると思っていたため、本番でのコータス採用はずっと見送りサブ構築で様子見の試運転を重ねる程度でした。しかし2月末になってもヒードランの目撃情報が激減した状態が続いていたため、ドランいないならメガネ噴火コータスは通ると判断し、予選登録前日に本採用を決定しました。ポケパラ本戦で使用した最遅個体ではなく新たにコータスの育成をやり直し、ひかえめS実値26のコータスを登録しました。

 コータスを無事採用できる環境に恵まれたことによって、それまでトリル状態での軸を原種ガチグマにコータスが加わることによって、原種ガチグマを動かす戦略の幅を増やすことができました。後述の原種ガチグマの項目で深堀り説明します。

 コータスを採用したこの構築は、今まで私が使ってきた原種ガチグマ入りの構築のうち最も自信を持って紹介できる構築であり、私がこの構築を本格的な記事として発表したいと思えるきっかけになれました。

 

コータス(メガネ噴火採用・熱風不採用・最遅個体でない理由)

 対イエブリコータスなど、原種ガチグマより遅い、いわゆるガチトリパへの意識です。トリル張れない展開で強気に初手からメガネ噴火をノータイムで選択します。熱風という技はイーユイなどが相手を火傷させて爆アドを狙うために存在する技であるため、コータスが使っても、コータスの命中90の熱風を採用したら技外しで負ける試合が物凄く増えるため、熱風は忘れさせました。炎テラス切って噴火したらHP半分くらい削れていても最低限の仕事はします。トリルを2回張る構築でないため、持ち物はメガネ1択です。木炭は火力が低すぎるためナシです。

 

コータス(だいちのちから)

 打つ機会はほとんどないと思いますが、あったら便利な技です。テラス切れないドランがいたらラッキーくらいな感覚です。そもそもレギュFでドランを全然見かけませんでしたが。

 

コータス(かえんほうしゃ)

 ウェザーボールを採用すべきか最後まで悩みましたが、追加効果や技タイプ変わらないことのメリットなどを総合的に考慮してかえんほうしゃに決めました。普通はワイドガード対策であったり、噴火で火力でないから代用技としての役割がある技で使います。ただ、熱風と違って火炎放射は味方にも打つことができます。原種ガチグマもコータスもガエンに叩き落とされて火傷状態すら作れない盤面でも、味方の原種ガチグマに火炎放射を打てば1割で原種ガチグマを火傷させる戦い方も選択肢にあります。(コータスに地割れがあるのでこれをしない可能性が高いです)

 また、雨ペリジュラスのような、この構築ではきついと思わせるような相手に勝つのにとても便利な技です。まずリキキリンでトリルを張ります。次にコータスが味方リキキリン方向に火炎放射を打ち、HPがミリ耐えしたリキキリンでブリジュラスへ「がむしゃら」をします。手助け噴火対策でワイドガードを打つ甘えたペリッパーに対して、一気に勝ち確展開を狙います。次のターンはコータスでブリジュラス方向へかえんほうしゃペリッパー方向へがむしゃら。ペリッパーは2体同時攻撃を普通出来ないため、これで勝てる試合もあります。ダメ計は予選初日か2日目にするつもりでしたが、私の体調不良で諦めました。これは無理やり相手のプレミのようなものに依存する勝ち筋ですが、負けそうな試合で簡単に諦めず、事前にこういう相手が想定できないような勝ちルートをいくつも想定して実行することは、その試合で上手くいかなくても今後、ダブルバトルポケモン対戦で強くために必要なことだと私は考えています。

 ペリジュラスはオーガポン+ドレディア選出で眠らせるなど、他の方法で圧をかけて勝ちに行くほうが楽です。

 

コータス(じわれ)

 私の構築には見せ合い盤面でハバタクカミとヒスイドレディアがいるので、一般人は木炭もち守る採用を連想します。そのためメガネが読まれにくい強さがあります。

 クローズドBO1のPJCS予選なので、地割れは採用しない理由が思いつかない非常に強力な技です。トリル展開でコータスを後投げで繰り出す目的が明白であるならば、てだすけや守る、欠伸などの補助技を採用するために木炭などを持たせるのは火力的に甘すぎます。メガネで噴火や地割れを打ったほうがはるかに強く、勝てる試合が爆増します。

 メガネ持ちコータスに地割れではなく寝言を採用する人もいますが、クローズドBO1の現環境で寝言採用は勝ちパターンがあまりにも限定され過ぎるため絶対ナシです。寝言で勝てる確率より、地割れで勝てる確率のほうが高いことは明白だからです。

 この構築は合体寿司へのメタが非常に甘いため、ヘイラッシャに地割れを2回当てる試合運びであれば51%の確率で無理やり勝ち筋をもぎとることができます。できればヘイラッシャはヒスイドレディアで眠らせたいですが、横にキラフロルがいることが多くクリアスモッグへのケアでパワージェムなど岩技による圧をかけてくる試合展開も想定され、立ち回りは意外と難しいです。

 合体寿司や鉄壁勢の相手をして長期戦になれば、私の咳喘息の症状が悪化するのも採用理由の内情です。とはいえ、地割れという技は一般的に運ゲーと認識される技のうちのひとつに分類されるため、ヘイトを買いがちです。地割れを使うことを一度でもためらったらせっかく勝てる試合も勝てなくなります。最初から覚悟を決め、心を無にして使用すべき技です。

 ダブルバトルの対戦オフ会では、できる限り別の技を入れておきましょう。

 

ドレディア(ヒスイ)

 6枠目にギリギリ採用したポケモンであり、悪ウーラオスなど強力な格闘枠との競合で非常に採用を悩みました。私にとって明らかに練度ある悪ウーラオスなどを外して練度ゼロのヒスイドレディアを牽制要素を含め思い切った採用であり、私はきつい相手以外には極力選出しないつもりでした。

 ステラテラス採用はゴーストテラス、炎テラスと散々悩んだ挙句、試合終盤での詰め展開におけるリーチ性能を評価したためです。最速の理由は、ドレディア(ヒスイ)+コータスミラー意識です。猫騙しは選出画面のリキキリンで牽制し、持ち物は隠密マントではなく無難に気合のタスキです。

 私の構築はSブーストハバカミの「ムーンフォース、こごえるかぜ、ふういん、トリックルーム」にメガネイーユイを併せた並びに非常に弱く、悩んだ末にコータスの相方としてヒスイドレディアを採用しました。カミイーユイは晴れ展開までされたら水ポンでも押し切られるくらいきついので、草ポンで素早さをいくら振っても無駄な世界戦。

 ドレディア(ヒスイ)+コータスでなんとか劣勢盤面をごまかして、なんとか原種ガチグマを着地させたいです。全員がこの思いっきり強いカミイーユイを使っているわけではないと最終的には割り切りましたが、相手のこごかぜ外し、熱風外しなどから無理やり勝ち筋を拾いたいレベルできついです。きつすぎる相手に択ゲーを仕掛けることができる構築は、私はとても強い構築だと評価しています。100%完璧な構築を作ることは無理なので、きつい相手にも泥臭く勝ち試合を積み重ねることをずっと考えていました。

 ヒスイドレディアのおさきにどうぞを味方リキキリン方向に打ち、リキキリンでトリックルームを選択すると、なんと優先度±0でトリックルームが張れます。汎用性は乏しいけど頭の片隅に入れていたら、いざという時に勝ち試合を一つ増やすこともできるので非常に便利なコンボです。原種ガチグマ+ドレディアを並べて味方のガチグマへお先にどうぞで暴れさせることもできますが、普通にヒスイドレディアで攻撃技や眠り粉を使用したほうが強い盤面も多いので実用性は低めです。

 

〇原種ガチグマ

・原種ガチグマのテラスタイプ

 原種ガチグマ流行前のドラゴンテラス→原種ガチグマ流行後のゴーストテラスへの転向は既に説明しましたが、私は現環境で戦える原種ガチグマのテラスはこの2択しかないという立場です。ときどき強いのではないかと言及される水テラス、フェアリーテラスについて言及します。

水テラスはレギュF環境ではタケルライコの電気技に弱く、ゴリランダーやオーガポンの草技を全く受けきれないため私視点では論外です。

 フェアリーテラスは対悪ウーラには強いですが、ハチマキ悪ウーラ+メガネイーユイが「どくづき+あくのはどう」でクレセリアを落としに来る戦略の増加を感じており、リキキリンも巻き込みを食らい、ガチグマのフェアリーテラスも初見びっくりがバレたら耐性的にはそんなに安定しないテラスと判断しました。

 また、鉄壁+ボディプレスを両立するポケモンへの回答はゴーストテラスが最適解であり、そういう相手はアイアンヘッドなど鋼技を所持している可能性が高いです。ガチクレセでも、ゴーストテラスでないためTODで負けるテラスを意味します。

 必ずしもガチグマでフェアリーテラスを切る必要はなく、また、フェアリーテラスを切るメリットを意識した戦術可能性の幅に限界点を感じました。フェアリーテラス自体はレギュF環境で汎用性が高く非常に強力なテラスタイプですが、原種ガチグマとの相性はそこまでよくないという結論に至り、テラス候補からは除外しました。

 原種ガチグマのゴーストテラスが強いことはわかりきっています。ただ、ゴリランダーやオーガポンが暴れまわり、ガチクレセが目立っていない環境下でのドラゴンテラス原種ガチグマはガチで強いです。翔さんのこの構築記事を読んだことがきっかけで私はドラゴンテラスガチグマの強さに初めて気づき、私の原種ガチグマ構築陣の1つに入れました。また、環境の流れを読み、PJCS予選(1回目)、第47回がにゅーオフでもドラゴンテラスの原種ガチグマで行こうって決めました。

【テラスクエア for ポケモンパラレルアリーナ Best16】ガチクレセ - 翔さんのメモ帳 https://kato-shohei.hatenablog.com/entry/2023/10/22/165235

 

・原種ガチグマの素早さ考察の歴史について

 レギュDが始まってすぐ私はガチクレセを使用し始めましたが、原種ガチグマプレイヤーにとってガチグマの素早さ実値はトップシークレットの個人情報と私は認識しています。いくらオープンシート制の大会が増加していたとはいえ、意外にもガチグマの素早さ実値をすぐに情報公開する人がとても多かったため、私自身は困惑していました。

 レギュD初期はガチクレセを使用するプレイヤーが非常に多く、ガチグマの素早さは、鉄板でベタな型である最遅(49)、下降補正(63)、無振(70)、4振り(71)以外にも、素早さに振ったガチグマを使用するプレイヤーなど多種多様でした。一見すると原種ガチグマは火傷根性の攻撃性能ばかりに着目されがちですが、種族値上の耐久値もそれなりに確保されている優秀なポケモンです。

 無理に素早さに努力値を振ることは本来の原種ガチグマが持つ攻撃または耐久の数値の良さを崩すことにもなりかねません。短期的なミラーを制して勝数を稼ぐことはできても、使い捨てのような使い方を続けていては、原種ガチグマというポケモンの性能をしっかり理解したうえでオフシーズンを通して長期間、原種ガチグマによるミリ単位での火力や耐久面でのダメージ感覚をしっかり養う練度を磨き上げることができないまま、原種ガチグマを手放すことも見通していました。

 メタられたからといって簡単に構築を手放すようなことばかりして、ポケモンが持つ性能の良さを理解する努力に向き合わないままでいては、PJCS予選の期間などで急激に環境が変化したときに対応できる練度ある持ち駒を自ら減らしていると言えます。それまで培った練度さえあれば、全く同じ使い方でなくても少し形を変えることで再び活躍できる構築は、ずっとこのダブルバトルに向き合った人であれば、人それぞれあるはずです。

 私は、DLCが出るまで、ガチクレセの原種ガチグマは素早さ実値51の原種ガチグマを使用し続けていました。火炎玉の根性発動は行動順に発動します。相手のポケモンを倒した後に原種ガチグマを繰り出してきた場合、私も手持ちのポケモンを引いて原種ガチグマを繰り出す行動をよほどのことが無い限りやります。既に火傷発動した原種ガチグマに原種ガチグマを繰り出すことが難しいことはもちろんですが、ガチクレセミラーが発生した時の素早さ順について、「たまたは自分のガチグマが先に火傷が発動したけど、相手も最遅を使っていて、もしかしたら同速かも」という疑心暗鬼を抱いているなか、私は「原種ガチグマの同速対決は起こりえないから明確な負け筋を潰していけばよい」という心理で行動できる目に見えない有利展開が生じうるため、この素早さ実値51の原種ガチグマをずっと使用していました。

 しかしDLCが発売されたことによって、私が今まで使っていた原種ガチグマが最遅暁ガチグマと同速であるという悲しい環境下に置かれてしまいました。そのため、素早さに銀の王冠を使って素早さ実値70の原種ガチグマに切り替えたものの、恥ずかしながら私自身もポケパラ本戦が終わった11月以降になるまで原種ガチグマの本当の強さに気づくことができませんでした。

 原種ガチグマはガチグマ自身の素早さに努力値を振る/振らない、という選択肢で心理戦を仕掛けるポケモンではなく、横にいるポケモンで素早さ調整をすることによって上からでも下からでも制圧できる試合展開を進められる絶妙的な素早さ種族値を有しているポケモンだったのです。この事実に気づいたことによって、私は味方のトルネロスが原種ガチグマにこわいかおを使用したり、おいかぜ+相手へのこわいかおを使用したりすることにより戦略の幅を大きく広げることに成功し、半年以上ぶりにテラスクエア(レギュE環境)で7‐0全勝予選抜けを経験することができました。

 ガチクレセにおける先行研究として、拙稿ながら紹介させていただきます。

【構築記事①】2023/11/17テラスクエア#25 予選7‐0(TOP8) - hiedanoa9pokemonのブログ https://hiedanoa9pokemon.hatenablog.com/entry/2023/12/25/203523

 しかしレギュF環境では、それまで最大の仮想敵の一角を担っていた草テラスのテツノカイナが大きく数を減らし、ノーマルテラスをする暁ガチグマやフェアリーテラスをするタケルライコの数が爆増し仮想敵に移行する環境に移行しました。仮想敵の一角に同じ素早さ種族値50のポケモンを意識する重要性が薄れる環境に移行したことに気づいた以上、私はレギュF環境では最遅個体の原種ガチグマを使うべきとすぐ判断しました。

 この構築記事ではとんぼがえりで原種ガチグマの火傷発動のメリットについて繰り返し言及していますが、とんぼがえり+トリックルーム+火炎玉火傷発動による展開はトリルターンの節約というメリットだけでなく、原種ガチグマミラーが発生した際に自分の原種ガチグマが最遅(素早さ実値49)個体という事実が相手にバレないようにできることも評価しています。

 ただ、レギュFは最遅ガチグマが最強と簡単に決めつけできるほど簡単な環境ではありません。レギュFは一見するとトリルが通りやすい環境に見えますが、当然対策されます。具体的にはトリル封印などによってトリルが張れなかった場合における勝ち筋も事前に想定しておく必要性が従来の環境よりも増したとすぐ気づき、トリルを張らない別の方法を含めた複数ルートによる勝ちパターンを、このレギュF環境で新たにどう用意すればよいか私は悩み続けていました。この着眼点は、今後、原種ガチグマ研究を継続する上で必要な要素だとを私は重要視しています。

 ガチグマの素早さは、最遅(49)、下降補正(63)、無振(70)、4振り(71)の4種類が鉄板でベタな型と先ほど紹介しました。テラさんの構築記事では下降補正(63)とありますが、下降補正(63)、無振(70)、4振り(71)であればハバタクカミのこごえるかぜ採用も効力を発しやすいと考えます。しかし私は最遅(49)個体の原種ガチグマを採用しています。こごえるかぜで上を取れる相手が限られ試合ペースが長期化しやすく咳喘息で体調の悪い私には合わないという欠点に気づき、電磁波を採用した勝ち筋を優先することへの切り替えを決断しました。

 

・原種ガチグマの耐久性能について

 ガチグマというポケモンは、弱点を突かれて負けると思った盤面でも、攻撃ぶっぱ残り耐久にしっかり振っていれば負け試合を勝ち試合にひっくり返すことができるとても優秀なポケモンです。「ミリ耐えの重要性を理解しているかどうか、原種ガチグマをメタるプレイヤーは火炎玉の火傷ダメの試行回数をしっかり計算した立ち回りで対応できているかどうか」という意識の有無は、ダブルバトルプレイヤーとしての実力の差がはっきりとわかるひとつの指標だと私は認識しています。

 この持論は、レギュE終盤及びレギュF初期で大流行した、暁ガチグマ+リキキリンの構築における暁ガチグマでも同様に言えると考えています。原種ガチグマと同様、暁ガチグマも素早さに努力値を振るには構築や戦略における明確な理由付けが必要と私は考えています。ただ単に、環境に流行っている暁ガチグマの不毛なミラーをメタるためだけに素早さに努力値を振るメタゲームばかりに目が向いているプレイヤーは、いずれメタゲームに辟易して暁ガチグマから撤退する未来しか見えないため、私は一切そのような思考のプレイヤーを信頼していませんでした。レギュD初期の原種ガチグマブームのときと同じ理論です。

 レギュEでは当時こうやどうふさんが公開していたレンタルパの耐久調整をそのまま使用していましたが、レギュFでは防御に振っていた努力値をそのまま特防に振り替えただけで運用しました。これによって安易な特殊技(トルネロスのこがらし、Sブーストハバカミのムンフォなど)のダメージ量を軽減化でき、新環境に適合した練度ある原種ガチグマを環境初期から使用することができました。

 

・一般的なサイクル軸ガチクレセについて

 レギュDでガチクレセが登場して以来、ガチクレセとは

ジョウトオフ+えるオフ→てるフェスオフ

②てるチャレオンライン後のテルさんのガチクレセ構築動画公開→ポケパラ本戦

みずこさんの構築記事がこの時期のガチクレセ研究を的確に分析しているため紹介します。【Eレギュダブル】晴れガチクレセスイッチトリル【ポケパラ本戦44位】 - mizuko's atelier https://mizuko.hateblo.jp/entry/pokepara

③PJCS2024予選(1回目)後のテラさん+りょうまさんの構築記事→警戒度増加

 の流れで少なくとも3度多くのダブルバトルプレイヤーの脚光を浴びメタ対象として警戒された歴史があると私は認識しています。メタられるとわかっていてガチクレセを握り続けているプレイヤーには、少しのことではブレない軸がしっかりしている不屈の精神を感じるため、私は親近感を抱きます。

 今回もその歴史の流れが繰り返され、第1回予選でタケルライコの強さが着目された2月上旬はガチクレセの流行、2月下旬以降は既に増加したガチクレセに対する明らかなガチクレセメタが流行ることも予測しました。逆に考えれば、そのガチクレセメタをさらにメタることでこのガチグマ軸の構築の勝率を一気に上げることができるのではないかと考え、想定敵の設定を絞ることを意識しました。

 ガチクレセ側もミラーや苦手な寿司対策などでスキスワクレセが明らかに増加し、サイクル戦重視の一般的なガチクレセでは、増加傾向にある封印や挑発を採用したトリル封じに対して不利を取りやすいと早い段階で気づいていました。

 また、第1回予選後、暁ガチグマや環境に一定数存在する悪タイプに対する格闘技の強さは既に実証されていると感じました。悪タイプのポケモン(悪ウーラ、ガオガエン)は軒並みゴーストテラス採用増加の流れを感じ取っており、それらの環境争いに巻き込まれる形で、原種ガチグマのからげんきに依存した従来の剣舞サイクル重視のガチクレセ戦法ではいずれ私は苦戦する未来も見えていました。

 激増するゴーストテラスはゴリランダーの後出しとセットで原種ガチグマ軸対策で予め行動パターンを決めているプレイヤーが一定数いることも私は予め想定していたため、これに対する回答を「原種ガチグマ(ぶちかまし)」の説明で深く言及をします。

 

・原種ガチグマ(じしん、まもる、からげんき)

 原種ガチグマを使用する上で確定技と考えてよい3技であり、3つの技のうちの1つを外した場合、明らかに性能が弱体化した原種ガチグマになると断言できます。

 

・原種ガチグマ(ぶちかまし

 クローズドBO1でぶちかましを見せることは剣の舞が無く、逆に剣の舞を使用することはぶちかましが無いことは相手からほぼバレます。BO3やオプシなどで剣の舞採用が目立っているため動画などで活躍する姿をよく拝見します。私はクローズドシートBO1で原種ガチグマを極めることを決めていたため、一貫してぶちかましにこだわりました。ぶちかましを採用すべきメリットは以下の2点です。

 

・1点目は、みんながよく気付く、ぶちかましグラスフィールドによる威力低下を無視し、味方を巻き込まない、タイプ一致の高火力地面技を確定命中、反動なしで連射できるという技という点です。ゴリランダーを後投げするプレイヤーからすれば嫌な技であり、手助け根性空元気を普通に耐えてくる2月下旬以降の耐久強めのガオガエン後投げに合わせることで、後投げのタイミングでガオガエンを1発処理できる点も非常に強力です。じゅうまんばりきなどの採用は甘えであり、ぶちかまし1択です。

・2点目は、ぶちかましを使用した後の原種ガチグマの防御と特防の能力を1段階下げることができる点です。何を言っているのかガチでわからない読者が多いと思います。この構築ではコータスを繰り出すことができるため、コータスを展開するにはトリルターンは多ければ多いほうがいいのは明らかであり、原種ガチグマだけで相手を倒しつくすという勝ちルートに必ずしも依存する必要はありません。みんな意外と気づかない、ぶちかましの自主退場性能です。

 攻撃性能に優れているぶちかましで先に圧をかけてダメージレースであまり不利を取らない試トリル合展開の盤面でメガネ噴火コータスを無償降臨させ、手助けリキキリンとメガネコータスの2体により、トリル3ターン残った状態で手前にいる相手2体を縛り残数を一気に削りに行く詰め展開に持っていくとよいでしょう。 

 こういう盤面展開では、自分の後続には初手でとんぼ返りを使用した草オーガポンがいることが多いです。トリルターンが消える前や消えた直後でもこだわりハチマキ草オーガポンがこのゆびとまれを使用することによりコータスの噴火の使用回数を増やす勝ち筋を無理やり作ることもできます。

 オーガポンはハチマキを持っているため、コータスで削り切れない相手と判断した場合はトリルが切れた後の試合展開も想定し、アタッカーとしての選択肢を選ぶことで相手にトドメを刺すこともできます。ここまで試合展開を進めてテラスを温存させる相手はほとんどいないため、相手にテラスを切らせてから詰み展開に持っていく試合展開を増やしていくことは勝率の安定化につながり、ハチマキオーガポンのばかぢからは詰め技として非常に強力な技と言えます。

 こういう勝ち筋を追求する詰め展開は、選出画面の時点で戦闘パターンをイメージしてこの策を使うかどうかを判断すべきです。今回紹介している構築は、私はポケモンの選出自体は3~5秒あれば終わるとてもシンプルな構築だと思っています。残りの時間をフルに使って大量の試合パターンをイメージしまくり試合展開の大枠のイメージまで早めに終えておけば、心の余裕が持てます。毎ターン、数十秒使って複数パターン試合展開の詰め筋による勝率展開を全部考え、ガチグマを切るか、ガチグマで通すかのメリットデメリットを試合中に決断し、試合中盤時点で既に詰め将棋のようなゲームプランを完成させるという、1戦ごとに一番勝てる判断を即決する必要があるため多少の練度は必要です。私にとってはわかりやすく使いやすいクローズドBO1専用構築ですが、構築の通し方が初見ではわかりにくいだけであり、実際はみんなが思うほどの練度はそこまで必要ではなかったりします。

 この指+トリルは残数不利から逆転するという先入観を抱きがちですが、私の構築は初手から残数不利展開を作らない試合展開を積極的に狙います。原種ガチグマが倒れても味方3匹を残して、トリル残り2ターンの段階で相手1匹展開まで持っていくことができれば、苦し紛れの甘えた2連守るを一切許さず、相手に降参を選択させる強いトリパの動きができる楽しさがあります。

 

・原種ガチグマ(ミリ耐え)

 先ほど、「ミリ耐えの重要性を理解しているかどうか、原種ガチグマをメタるプレイヤーは火炎玉の火傷ダメの試行回数をしっかり計算した立ち回りで対応できているかどうか」という意識の有無について言及しました。一般的にはミリ耐えは爆アドと解釈されがちですが、原種ガチグマプレイヤーにとってはガチグマがミリ耐えをして嬉しい盤面と嬉しくない盤面があります。

 嬉しい盤面は、相手が落とせると思っていた原種ガチグマが動けることによって原種動かせる回数を1回増やせる盤面です。

 嬉しくない盤面は、ガチグマが火傷ダメでHPが減少し、次の火傷ダメで確実にガチグマが落ちるという盤面です。

 相手からすれば守るを使えば勝手に原種ガチグマが倒れてくれるので、トリルターンを凌ぐ防御をしながら原種ガチグマを攻撃できるような試合展開ですよね。せっかくとんぼがえりでトリルターンを1ターン多く稼ぐことに成功しても、この展開になってしまうとコータスが暴れられるターンを1ターン損してしまうことにつながります。

 ところが、原種ガチグマプレイヤーにとって嬉しくない盤面が嬉しい盤面に逆転することもあります。その存在が相手のゴリランダーによるグラスフィールドです。原種ガチグマの対策としてゴリランダーを選出する人は非常に多いと思いますが、ゴリランダーを選出することによって原種ガチグマが活躍できる勝ち筋を増やす選択肢を自ら与える可能性まで考慮できていない人は意外といると思います。

 ただ、ゴリランダーにゴーストテラスを採用していた人をSNSで発見しました。内心イーユイ環境なのにマジかって思いましたが、私は当たったらこのガチグマ軸では勝てないと思いました。

 

・原種ガチグマ軸の課題点

 オープンシート制の海外大会などでゴーストテラスのガオガエンやゴリランダー、ウーラオスなどを多数目撃し、今回のクローズドBO1でのPJCS予選2回目で予選抜けした人が公開した構築にもゴーストテラス入りを多数発見しました。実際はリキキリンの減少に伴う猫騙ガオガエン対策ゴーストテラスかもしれませんが、原種ガチグマがメタられていたと解釈しても仕方ない環境です。

 私は2月以降に急増したガチクレセがランクマや海外配信に登場する動画などを必死で大量にかき集めガチクレセが登場する試合だけ集中して視聴を繰り返していました。

また、私自身も対戦オフ会やインターネット大会などでしっかり自分の戦略がバレ過ぎないことに注視しつつ、実戦経験の練度も積みました。ランクマでも最終日付近の夜中にあえて潜り海外勢をなぎ倒すことで本命の本命は最後まで隠し通しました。

 さらに、PJCS予選2回目の直前1週間は、自分がきついと思った仮想敵の構築まで作り始め、サブswitchとサブロムまで用意して一人で2台オフライン対戦を行って「対策の対策」を必死で自己練習や振り返り、お風呂などの空き時間でも、無意識に自分一人でイメージトレーニングを繰り返していました。

 しかしやはり元々きついポケモンにゴーストテラスを切られるとどうしても不利展開が増えてしまいます。PJCS予選(2回目)は完璧な環境ではないことはわかっているため、どこまで自分の構築が通用するか、もっと戦って試してみたかったですね・・・。

 PJCS予選はクローズドBO1であるためオープンシートと比べて、相手の力量を見た上で自分自身の第六感を信じて、勝負どころで安定行動を捨てれば勝てる算段は作りやすい算段はありましたが、相手がかなり上手に立ち回られたら普通に試合展開負けしてしまいます。わかっていたとはいえ、実際私もきつかったという素直な感想です。

 

〇リキキリン

 通常ならクレセリアが入っているはずの枠にリキキリンを入れています。一般的には巻き込み地震を食らわないクレセリアのほうが優秀と考えがちですが、リキキリンは先制技を無効にする特性上の優位があります。また、じゅんやさんがポケモンSVでよく使うイエッサン+原種ガチグマの考察も並行して私も研究しました。しかしイエッサンよりリキキリンのほうが火力及び耐久面でも種族値的に優秀であり、イエッサン+ブリムオンの詰め展開の練度を重ねることができなかったため、やむを得ず放棄しリキキリンを継続起用しました。

 

・リキキリン(メンタルハーブ)

 リキキリンはオボン回復最大化調整の個体ですが、のどスプレーのような甘い個体ではなく耐久振りのリキキリンが強いことは既にバレバレであり、第1回と比べ第2回ではガチクレセのフェアリーテラスクレセをメタられるハチマキウーラオスのテラス毒づき+メガネイーユイの悪の波動が一定数現れると予想し、耐久面では期待し過ぎないことにしました。

 とはいえ、リキキリンの持ち物はオボン、のどスプレー、ゴツゴツメットなど多種多様であり、クレセリアと比べてもリキキリンはメンタルハーブの所持が読まれにくいと予想し、ウーラオスなど不意に挑発が飛んでくればクローズドBO1なら爆アド展開ができる勝ち方を求めた結果、直前にメンタルハーブに変更しました。

 

・リキキリン(フェアリーテラス+マジカルシャイン)

 リキキリンは特攻無振りでも実値130以上でテラスを切って攻撃参加できる数値があり、これは攻撃参加という選択肢がとりづらく放置されやすいクレセリアと明確的に異なる点です。私は、クレセリアよりもリキキリンの攻撃性能も加味した戦術の組み方の幅が広いと感じた点を評価し使い続けました。特に、海外大会で流行したSブーストハバタクカミ+悪テラスタスキ悪ウーラに対して、フェアリーテラストリックルームマジカルシャインの流れでサポート役としても攻撃役としても非常に優秀な時期があり強かったです。

 ただ悪ウーラオスは一時的な流行にすぎず、2月以降は増えすぎていた悪ウーラオスの個体が一気に減り、環境に生き残った悪ウーラオスも癖の強い個体が増えたため、2月下旬以降はリキキリンのマジカルシャインの攻撃性能も薄れたように感じました。残飯タケルライコの瞑想やバークアウトをされると攻撃性能が腐りやすい点は否めず、マジカルシャイン以外で相手に圧をかけられる術がないかずっと探し求めていました。

 

・リキキリン(トリックルーム、てだすけ)

 採用しない理由がない非常に強力な技であり、既に前述で解説しているため省きます。

 

・リキキリン(ふういん→がむしゃら)

 トリックルームを張った直後に封印をするとトリル返しを阻止できる強さがあり、またマジシャメガネハバタクカミへの牽制にもなります。ただ、イエッサンやハバタクカミも同じ技が使えることに着目すべきであり、封印を封印されるデメリットを考慮した結果、リキキリンの封印はそんなに強くないという結論に至り、2月下旬にはふういん採用をとりやめる結論に至りました。そうなるとガチクレセを始めトリパミラーへの対抗策に悩み、ふういんされても腐らず動かせるリキキリンを追求した結果、がむしゃら採用を発案しました。がむしゃらはマジカルシャインがあまり効かない相手に強力な圧をかけられるため、非常に優秀な技です。

 paperさんのエルフーントリックルーム+がむしゃら+おいかぜを採用しており、リキキリンもトリックルーム+ふういんを採用しています。先制技無効でがむしゃら展開はめっちゃ強いと私も思っており、このコンボを生かすためのエルフーン+リキキリン軸の構築を実は私も隠し持っていましたが、paperさんの他4匹の取り巻きが私が隠し持っていた構築よりも明らかに強すぎたため、構築力で負けたなっていうのがめっちゃ悔しかったですね。私のしたいことを全部やって私の上を行く構築を作り上げたpaperさんをガチで尊敬しており、こういう強い構築を作れるpaperさんには、ぜひ世界大会に行ってほしいと私は本気で思いました。

初心者オススメ! 超アグロ追い風|paper748 @paperrr748 #note https://note.com/paper748/n/n5d9b6ddb2866?sub_rt=share_pw

 話を戻し、がむしゃらを採用のメリットについて言及します。エルフーンのタスキがむしゃらは有名ですが、リキキリンががむしゃらを覚えることはほとんど知られておらず、クローズドBO1自身ニキを自称する私の腕の見せ所だと判断し採用時にはニヤついていました。

 相手のガチクレセに対して味方のリキキリンが圧をかけることで優位展開を築ける点を評価しました。私のリキキリンは攻撃ぶっぱのガチグマを手助けor根性発動込みで確定耐えできるHB方面での耐性を持っているため、味方のガチグマの地震で無理やりがむしゃら展開で圧を賭けることもできます。これは相手の原種ガチグマにおいても同様に言えるため、対ガチクレセにて相手のガチグマの地震をリキキリンは当然耐えます。前述で草オーガポンによってガチクレセへの圧のかけ方の説明をしていましたが、こういう展開でも圧をかけていくことができます。もちろんガチグマはゴーストテラスを切ることが前提であるため、上手く立ち回ることで練度の差を見せつけて不利展開にはなりづらいです。

 ただ、相手のガチクレセで最も警戒すべき相手は、この構築でも深堀り説明しているコータスです。ドラゴンテラスではないという事実はメガネコータスへの一貫性を許しがちであり、安易なゴーストテラス切りは負ける確率が上がるため注意です。相手のコータスは私とは異なる最遅個体前提で考え、トリルを張るべき場面か張るべきでない場面かをしっかり見極め、早期に残数優位を取り試合を制圧することが必要と考えます。

 また、非トリル構築に対しても、リキキリンのがむしゃらは放置されない強さを秘めている強力な技と言えます。トリルを張る前には先発のオーガポンで圧力をかけ、原種ガチグマで守り、リキキリンを動かし、トリル下で暁ガチグマが守っても守らなくても相手の逃げ筋を許さない圧をかけ続ける試合運びを心がけることによって、相手の暁ガチグマの耐久性能による後攻での反撃を一切許さない安定した勝ち試合を増やすことができます。

 第1回予選では姿を見せていたが第2回予選ではメタられ尽くしているため激減している暁ガチキリンですが、私はこの並びはもはやトリパではないと判断しています。第2回予選でも最大45戦消化した場合1試合も当たらないほうが珍しい強い並びであるため使い続けているプレイヤーは一定数残っていると判断し、引き続きメタと試合展開の事前考察を続けていました。

 原種ガチグマによる巻き込み地震についてさらに深堀り説明します。手助け地震は根性発動地震と同じダメージ量であること、グラスフィールド発動すると地震の威力が半減し、ガオガエンの威嚇は原種ガチグマの火力低下につながります。グラスフィールド下で原種ガチグマだけでなくリキキリンも地味に毎ターン回復するため、巻き込み地震でリキキリンを自主退場させて後続のコータスを繰り出そうと思ったらリキキリンが耐えてしまったなんてやらかしプレイングをしてしまったら、トリルターンも無駄になりますしまず勝てません。からげんき+てだすけでひたすら殴り続ける選択肢を選ぶべきであり、ガチグマだけでなくリキキリンに対しても細かいダメージ感覚の把握が求められます。ゆえに、私の構築は若干構築の動かし方が難しいかもしれません。

 

・がむしゃらリキキリン(今後)

 がむしゃらは確かに強いですが、存在がバレたら流石に弱くなります。クローズドBO1プレイヤーの宿命でもあり、新しい初見びっくりコンボを研究したほうが得策です。私が構築記事を公開しなくてもいずれ通用しなくなる宿命は感じ取っており、この構築を隠し通し同じコンボを使い続けても、構築大公開時代に入るPJCS3回目予選は、ボーダーという概念を無視すると、環境的には一番厳しい予選だと私は判断しています。あくまでも、私がPJCS2回目予選で戦えると判断した構築やコンボに過ぎません。 

 ただ、がむしゃらは非常に強力な技であるため、形を変えて強力な試合運びをできる新しいコンボを見つけるのは強いです。

 ここまで構築記事を読んでくれて執筆者のあきゅう氏はとても喜んでいるため、レンタルパーティを載せます。

 クローズドBO1仕様の構築で、構築記事まで紹介しているレンタル構築は知られたら弱くなる傾向がありますが、知られていなければそこそこ強いはずなので、夜中にランクマに潜って海外勢を倒しまくれば簡単にマスボ級へ行けると思います。