滅びガチクレセ【PJCS2024(3回目)14‐4(1662)⇒16‐6(1666)⇒予選落ち】

【記事紹介】

 この構築記事の字数は約7,000字です。

 あきゅう(@hikaribw2)です。この構築は私がレギュF環境のPJCS予選に向けて用意していた原種ガチグマ構築陣(4つ以上あります)のなかで、最も信頼していた私の本命構築です。

 ガチクレセは、ガチクレセが流行っている時期とそうでない時期とで構成や配分などを変えるべき構築です。ガチクレセが注目された直後のPJCS3回目予選は、ガチクレセが注目されている時期でした。このガチクレセは、ガチクレセミラー、ガチクレセメタに対して非常に強い構成にしています。この構築記事で私のガチクレセを理解していただけると嬉しいです。

 このガチクレセは残念ながら予選抜けできなかった構築です。ただ、クローズドBO1大会向けの構築として、強く当たれる相手にはイージーウィン。見せ合い不利な相手にも1ターンの油断を命取りにして試合を崩壊させ完勝することができる構築であり、とても強かったです。

 私自身、3回目の予選が終わり、本戦でもう一度戦う機会が得られなかった悲しみに毎日涙を流しながら、私が頑張って作った構築を紹介したいという思いでこの記事を執筆しました。是非読んでください。

【試運転(型バレ防止のため、匿名ロムで夜中7戦のみ)】

【戦績(予選落ち)】

【予選敗退後、4月3日におぎわらさんへレンタルパを提供したら、「なんかめっちゃ勝ててますwww」と感動してもらえた】

【構築内容(レンタル付き)】

【性格・努力値配分等】

ガオガエン わんぱく@ジャポ

202(252)‐136(4)‐145(172+)

x(下降)‐119(68)‐82(12)

 

ハバタクカミ おくびょう@珠

157(212)‐54(下降)‐104(228)

‐163(60)‐156(4)-171(4+)

 

コータス れいせい@メガネ

175(236)‐x‐160‐

150(252+)‐93(20)‐22(下降)

 

オーガポン(水)  いじっぱり@おめん

186(244)-165(76+)‐119(116)

x(下降)‐122(44)‐134(28)

 

原種ガチグマ いじっぱり@火炎玉

220(116)-211(252+)‐126(4)

x(下降)‐113(100)‐75(36)

 

クレセリア おだやか@ゴツメ

227(252)‐x(下降)‐159(228)‐

‐x‐158(28+)‐105

 

【構築作成の経緯】

 ガチクレセと言えばトリパの先入観があります。しかし、トリックルームを張らなくても普通に勝てます。2月のてるチャレでガチクレセ、鉄壁ボディプレスの両方が着目されました。実は1月の時点からずっと警戒して、それら両方に強めに当たれるガチクレセ構築を温存・準備し、いまが勝負時と判断し使用を決めました。

 

【構築の動かし方】

 カ・エールさんの動画がわかりやすいと思います。ただ、カ・エールさんの構築では鉄壁ボディプレスへの回答がTODになりがちです。PJCS予選で連戦する上では体力温存も必要であり、可能な限りイージーウィンしたい。私の構築では「アンコール+おにび+ほろびのうた」のような滅びパとしての動きもできるようにしています。

 

【カ・エールさんの動画】※ノーウェポンクレセの使い方がわかりやすい。

 【1位~】ランクバトル with ガチクレセ【ポケモンSV/ダブルバトル https://www.youtube.com/live/Xu9BAW8Uev0?si=eDhlzjMBMsJxFF5q @YouTubeより

 

【構築概要】

※2回目予選まで使用していた原種ガチキリンの構築記事。25,000字くらいあります。

レギュF原種ガチグマ考察記事【直近実績】2024/2/10 第47回がにゅーオフ ベスト8 https://hiedanoa9pokemon.hatenablog.com/entry/2024/03/04/185335

 

【構築解説】(以下、「ですます調」を使用せず論を進める。)

 2回目予選で使用した構築記事でもで浅く紹介しているが、今回は本命の構築ということもあり、先ほど紹介した前回の構築記事で紹介した内容を知っていることを前提に話を進める。

〇ガチグマHP220

・火傷ダメ13.75→13(小数点切り捨て)

・三日月の祈り 回復55(小数点切り捨て)

 55‐(13×4)=3 TODを視野に入れたゴテラ切り試合展開で便利。

〇ガチグマの素早さ4振りガチグマ(71)抜き抜き抜き抜き調整(75)

 ・ガチクレセミラーはクレセ出さない前提なのでこの調整が強い。

・トリルを貼らず、ドドゲザンはS勝てると思って初手ぶちかましで落とすとよい。海外勢はオプシで剣舞ばかり警戒して意外とぶちかましをケアできていないからイージーウィンしやすかった。アカツキもトリルなしでけっこう抜けた。

・木枯らしで素早さ1段階ダウン:75×2/3=50により最遅49より1速い。火傷発動順などでサイクル展開の盤面理解がしやすい。

〇ガチグマ耐久数値:B126(4) D113(100)

第2回予選で雪パの流行が注目され、対抗策としてコータスも注目された。ゆえに、第3回予選ではあまごいトルネロスが一気に増えることを想定した。この構築にもコータスが入っており、初手コータスをちらつかせ、どうせトルネロス出てくるでしょう、と読み。

・水オーガポン+クレセリアを並べ、初手水オーガポンを引き、ガチグマを出し。木枯らしダメージ最小化を狙うためDに振る必要ある。

 

クレセリア

クレセリアは、一般的にはガチクレセとしてガチグマに並べるポケモンとイメージされがち。ただ実際はガチグマ引きクレセリアでゴツメダメを与えたり、ガチグマやハバタクカミの攻撃、防御、滅びのサポートなどを全てこなせるポケモンとして評価した。後述のハバタクカミの項目で説明する。クレセリアだけが残らないようにサイクル戦でクレセリアを出し入れしたりサイドチェンジを駆使したりする技術が必要。サイドチェンジは1度空振りすると命取りであることを意識し、試合盤面全体を理解して使いどきを見極められるプレイヤーが使うとPJCSオンライン予選では物凄く強い技。

相手の選出画面を3秒くらい見れば、トリパ対策として、相手の構築のどのポケモンに挑発持ちや封印持ちのポケモンが入っているか、入っていないかという情報は選出する前の時点で感覚で把握でき、おおよそ的中する。メンハないゴツメクレセリアで強気にトリックルームを張りに行く動きを展開し、全部成功していた。海外大会でリキキリンの使用が多いこと傾向も踏まえ、海外勢のトルネロスは「あまごい、こがらし、まもる、おいかぜ」の採用枠と決め打ちし、挑発は切っていると判断することが多かったことも背景。

・メンハ持たせても挑発を2回入れられたらきつい。クローズドBO1の試合でサイクル戦展開を想定したクレセリアを使う場合、メンハが必ずしもよい持ち物とは限らない。

努力値振りは耐久強ければ何でもいいと思う。ガオガエンいるからおだやかHBでいいかなと適当。毒テラスが強いって意見を聞いたけどクレセリアでテラス切りたい場面を一度も感じたことはなかったので感想なし。

 

〇水オーガポン(アンコール)、ハバタクカミ(珠)

 最大のメリットとして、シングル勢は知ってる技だけど、ダブル勢は覚えることを知らない技であるため、まず読まれない。ダブル勢はシングルをもっとすべき。構築の作り方に悩んでるダブル勢は、シングルをすると視野が広がる。

・最速70族と同速(134)だがアンコ打つべき相手がいない。ガチクレセ対策として準速ギャラドス(133)、準速カイリュー(132)、最速アーマーガア(130)、準速ヒードラン(129)が「みがわり」など使用してきた際にはアンコールで縛り、それでも居座る相手には滅びでいったん流して相手の交代を強要させながらガチグマ展開をして、横のポケモンを集中攻撃すると一方的な試合展開を進めることができる。

 滅びで流すという使い方は、シングルを少しかじったことがある人なら誰でも知っているレベルの技術。ダブルの戦い方がわからなくてダブル参入に悩んでいるシングル勢は、こういうシングルで得た技術を生かして、ダブルしかしていないダブル勢を倒しまくってほしい。強いプレイヤーが増えれば増えるほど、私自身の戦闘意欲も燃える。そういうポケモン対戦への理解が深いプレイヤーをなぎ倒すことで喜びを感じたいって感じてしまう。

 ギャラドスの水攻撃技を「アンコール」すれば「このゆびとまれ+ちょすい」で縛る展開が完成し、原種ガチグマを後投げしてサイクル戦を優位に進めやすい。

・S131水オーガポンに初手ニードルガードがミラーした場合、どちらが先手かわかりやすい。上取れてることがわかればアンコで縛ることができ、ガチグマを投げる展開を作りやすい。

・「ねこだまし」を使用したガオガエンが草テラスを展開し「すてゼリフ」をガチグマ方面に使用するのを「アンコール」で妨害すると強い。

・先に説明した通り、「アンコール」は「ほろびのうた」との相性も良い。

・初手壁オーロンゲの「リフレクター」に合わせた「アンコール」で「ひかりのかべ」を使わせずにハバタクカミ展開で試合展開を操作することもできる。サイクル戦でやや優位盤面になりがち。「リフレクター」は「ツタこんぼう」の急所被弾で突破できることもあり、ダメージレースで爆アドを狙うこともできる。

 

〇ハバタクカミ(珠)

・電磁波を外し、シャドボを採用。クレセリアとセットで使い、後続にガエンを控えさせてサイクル戦を展開すると、ゴリラガエンのスタンみたいな並びに勝ちやすい。ハバタクカミがHB方面の耐久に強いため、グラスラを結構耐える。

 次のターンに「まもる」+「みかづきのまい」+「相手のグラスフィールドによるハバタクカミのHP回復」。次のターンに「ハバタクカミ攻撃技+クレセリアはサイドチェンジ」を上手く使うと、相手はゴツメ被弾しながらハバタクカミの攻撃技を受けるだけのターンになることがある。

 このような試合展開ができれば、一方的にダメージレースで優位展開を作り、クレセリアガオガエンを使って残数を削り相手が先に2体になったら滅びで試合を終わらせるとができる。公式大会でこれを決めたら簡単に降参をもらうことができた。連戦でのスタミナ切れを防ぐため、体力温存は大切。

 ハバカミの珠ダメすらもクレセリアの三日月でケアできると考えると、メガネハバカミより珠ハバカミのほうが公式大会で戦い、勝つためのパターンを多く設定できる。公式大会は高レートに勝つことばかり意識が向きがちだが、レートが低い相手にいかに負けず安定した勝利を積み重ねられるかを追究する努力を忘れてはいけない。

・ガチクレセ対策やガチクレセミラーにおいて無策にゴーストテラスを切る甘い人たちに鉄槌を打ち込むために必要なシャドボ。火力補助がほしいため珠。クレセの手助けと合わせたら高火力が出る。公式大会では1回だけガチクレセミラーが発生した。安易にゴーストテラスを切ったガチグマに対してシャドボを入れたらすぐに相手のガチグマが倒れた。「このガチグマは絶対HD方面に振ってないでしょ」ってすぐ思った。

・1回目や2回目で予選抜けた人のハバタクカミの構成に「攻撃技3つ+滅び」@メガネが公開されている。ドブベトン対策でたしかに強いが、ブーストしないハバタクカミが滅びを使ったらダブル勢はメガネを読んでくる。いったん守るを使用すると、メガネ読みをかわすこともできる。

公式大会予選では、レート下の相手が使うびっくりテラスをいかにかわして試合を詰めさせることができるかという技術も求められる。守るが入って珠で火力が保証されたハバタクカミは公式大会予選の仕様上強い。PJCS予選は、ランクマやPJCS本戦と違って再戦を考えなくてよい。

 

コータス

 予選の1700勢相手にもイージーウィンし体力温存できる試合を増やせるため、やはりメガネ1択。木炭のイメージが強いためメガネをケアできていない相手が多すぎる。

 前回の構築記事では最遅ではない個体を紹介したが、あれから雪晴れ環境になったことで思ってた以上にコータスが爆増してしまったと感じ、最遅にして相手がトリル切ってきた場合トリル下で大地打って相手のコータスを必ず倒すことに専念。コータスミラーは基本勝てる。

 ハバタクカミ素早さブーストを狙ったり、ガチグマが被弾する水技の火力を下げるなどの目的で、非トリル下でも動かせるポケモンとして今回は採用した。初手だしなど起こりうるため、相手への圧力も込めて熱風を採用することにした。

(ここは、2回目予選の構築記事で紹介した必ずトリル張りに行く原種ガチグマリキキリンとちがうところ)

 

ガオガエン

 私自身、ガオガエン自体はそんなに強くない評価だが、滅びとの相性があまりにも良すぎる。カ・エールさんやリクトさんが3月後半にSNSで公開したガチクレセガオガエンの構築情報を逆に利用し、再戦前提でいかにもランクマ向きっぽいガチクレセガオガエンによるサイクルパの並びのふりすることにより、真の狙いである滅びパの存在を隠すことができる点を強く評価し、ガオガエンの採用を最終決定した。

 クレセリアがゴツメを持っているので、ジャポのみガオガエンで実質2匹ゴツメ持てる。1500勢に安定して勝つことを強く意識した構築であるため、タスキウーラオス、タスキパオジアンのタスキ潰しができる点などを評価した。ガチグマ方向につらら打ってきたタスキパオジアンにガオガエン投げるとよい。ゴツメケアしたつららでタスキ潰された相手は間違いなく頭を抱える。

 また、相手のガオガエンもこの構築記事で紹介した個体と全く同じ耐久調整を使用していることを考慮すべきであり、そういうガオガエンはオボンのみを持っていることが多い。相手のガオガエンは草かゴーストにテラスを切りオボン発動を狙ってくるが、耐久調整をずらして一気に落とすプレイングができると強い。ジャポのみは相手のガオガエン猫騙しで誤発動しても普通に仕事するアイテム。初手ガチグマ出しを読んで叩き落とすをされても普通にジャポのみが発動するのが偉すぎる。

 再戦を視野に入れたランクマやPJCS本戦では、持ち物把握という情報アドを生かす「はたきおとす」が強い。「はたきおとす」は原種ガチグマの「かえんだま」をはたき落とすほか、ゴーストテラスへの打点として評価されている傾向にある。ガチグマプレイヤーであれば「かえんだま」をはたき落とされないプレイングは必要であり、練度あるガチクレセプレイヤーへの有効打にはなり得ないことまで考慮し、採用を見送った。

 PJCS予選では再戦を前提としないため「おにび」を採用。水オーガポンなどに入れることができれば、クレセリアのサポート込みで強気にガチグマを動かしやすくなる点を評価した。

 なお、この構築記事で紹介しているガオガエンも一応草テラスにしているが、この構築でガオガエンにテラスを切りたくなる試合は無いと私は判断した。使用者による考え方によるが、正直、この構築でのガオガエンのテラスは草、ゴーストどっちでもいいと思う。

 ガオガエンレンブのみを持たせるとタスキトルネロス、タスキハバカミ、頑丈ブリジュラスへの圧力をかけられるが、必ずしもうまくいかないため見送ることにした。

 

【おわりに】

 私のPJCS予選の挑戦を応援してくれたことがとても嬉しかったです。体調と相談して来年も頑張りたいです。

 PJCS2023予選敗退(最高1757)を経験し、当初は予選突破を目標にしていました。ただその意識は甘く、予選だけでなく本戦の攻略も考える必要があることに気づき、PJCS本戦を突破するには、オフシーズンの間ずっと予選と本戦、両方の対策を考え続けていました。

 テラスクエア(大規模オンライン大会)などで私とよく競い合っていた人たち、ポケパラ(非公式全国大会)本戦で戦った人たちが次々と予選突破していたことはとても嬉しかったです。テラスクエア予選を4回、ダブル対戦オフを5回予選抜けてポケパラ本戦出場した私も、一番意識していて悲願だったPJCS予選を突破したかったです・・・。

 私自身が、レギュDからずっと原種ガチグマを擦り続けることで強い構築を作る取り組みを頑張ったことへ評価してもらいたい私情が拭いきれず、この構築記事の執筆に至りました。

 私は予選突破の経験が無いですが、本戦で勝つことへの意識もずっと持ち続けていたため、本戦勢を応援したいという気持ちに至っています。ギリギリ予選抜けるかどうかの実力でボーダーの存在を意識せず、もっと楽に、PJCS予選を複数回予選抜けられるくらいの実力をつけられるよう修行すべきと痛感しました。そうでないと本戦で戦えないと思っています。

 私はPJCS3回目予選を4敗以内で突破することで本戦突破へ乗り込むことを強く意識していました。ただ、結果は2年連続予選落ちです。何敗しても粘り強くボーダー突破を目指したプレイヤーの体力やメンタルに負けてしまいました。

 PJCS予選(2回目)に続き、PJCS予選(3回目)でもヒートアップし過ぎて身体壊しました・・・